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共謀罪を含む改悪組織犯罪処罰法は
【「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動(東京新聞 2017/6/16)】

「救急精神病棟」という本

『EP : end-point  科学に佇む心と体: 救急精神病棟』を読んで
http://am.tea-nifty.com/ep/2004/11/another_er.html
次の部分

 特定の限られた期間であれ、徹底的に関与してくれる誰かを持ったことはあるだろうか。
 私はない。
 だから憧れる。

 壊れた心の内部を推察し、恐ろしい断絶拒絶があろうとも、すべて慮って忍耐し介入し、つき合ってくれる、これは夜回り先生にも通じる何かだなと思う。


 私は「読む予定の本、図書館で借りて読んだ本」の一覧表を作っている。その中にこの記事で紹介させている「救急精神病棟」(野村進著、講談社)があった。どこで紹介されて、いつ一覧表に加えたのか覚えていない。いつか読もうと思って読まずにいる本である。フジテレビのドラマ「僕の生きる道」を思い出して「このままではいかんなぁ」と思っている。この記事を読んでその思いがさらに強くなった。それでもまだ読まないだろうが…。(^_^;)
 本を読まずに意見を言うのは失礼かもしれない。しかし、とても気に入った記事なので紹介の意味を込めてトラックバックさせていただく。

 「救急精神病棟」(野村進著、講談社)に登場する医療者の患者との付き合い方は夜回り先生(水谷修さん)の少年少女との付き合い方に似ているのだろう。また、北星学園余市高等学校の義家弘介先生の生徒との付き合い方にも似ているのだろう。もちろん、医療者の付き合い方は教育ではなく医療の知識に基づいたものだろうが、相手がどんな性格・行動パターンでも徹底的に付き合う点が似ているのだろう。本を読んでいないのであくまで想像である。そのような医療者だったら魅力的かもしれない。
 ただ注意しなければいけないのは、そのような介入を徹底して嫌がる人もいるということである。それまでの人生で介入しまくられ、自分の人生を自分で決めたかったのに自分で決めさせてもらえなかった人は介入を嫌がるだろう。介入は人を操ろうとしているわけではないのだが、操られるように感じて嫌がる人がいるだろう。そのことを忘れてはいけない。「俺はお前のためを思って行動しているのに嫌がりやがって」などと思ってはいけない。相手が嫌がることを承知の上で、相手のことを思って徹底的に介入するのが夜回り先生たちの行動パターンだろう。
 それから、逆のパターンもある。言葉の問題にすぎないことが多いし、私は気にする必要がないと思うのだが、「付き合う」という態度なら良いが「関与」とか「関わる」という態度が嫌いな人がいる。「関わる」という言葉には機械的な乾いたイメージがあり、「付き合う」には人間的な湿っぽいイメージがあり、後者を望んでいるからだろう。その点、義家先生の生徒との接し方は「関わる」ではなく「付き合う」に近い。「救急精神病棟」(野村進著、講談社)に登場する医療者たちも「付き合う」の方なのだろう。私は言葉の問題に過ぎず気にする必要はないと思うのだが、気にする患者がいるので注意が必要だろう。

 雨崎良未さんの記事に戻る。次の部分。

 患者の「好きだ」「嫌いだ」、気にしまいとしても、人として対応している以上、どうしても影響を受け心にダメージを被る。
 患者も看護者も、好かれるか嫌われるか、その戦い。


 そうなのだろう。「転位/逆転位」の話を連想した。自分の感情を殺して接すれば傷つかないが、自分の感情を殺さずに、どんな感情であろうと自分の感情を自覚しながら感情に流されずに接することが重要なのだろう。感情に流されて行動しても結果が良ければそれで良いのだと思うが、感情に流されると悪い結果に繋がりやすいので苦悩するのだろう。

 そして雨崎良未さんは「救急精神病棟」(野村進著、講談社)を次のように勧めている。

 で、この本は、患者さん自身に読んでいただきたいと思う。もしくは経験者に。
 ひどい病状の例が登場する。そしてそれを介護してくれ、理解しようとしてくれる人たちがここにいる。
 ここまでに至っても、ここまで自分が壊れてしまっても、わかってくれる人はいるのかもしれない、という何か救われるような安心感を読み手にもたらしてくれる。
 下手な「**病はここまで治る!」とか病気や治療方法についての知識本を読むより、この本読むほうが心の安寧にはずっといいんじゃないかと思う。


 また、患者だけでなく患者以外の人にも次のようにも勧めている。

 人を救いたい、事件を未然に防ぎたい、と考えるのであれば、この本は目を通しておいて損はない。一読を勧めたい。


 私がこの本を読むのはいつになるのやら…。(^_^;)
 読んだ後の感想は雨崎良未さんの記事の次の部分に当てはまるのかもしれない。

 非経験者が記す感想文を見ると、彼らがいかに「他人事扱いして理解してくれていないか」「自分の偏見に気づいていないままで結局読み終えているか」が如実に現れていたりするんじゃないかな、とか。


 私は交流分析における「A」の要素が非常に強い。「A」と並んで強い「NP」の要素に「A」の要素が汚染されないように注意して行動している。最近は「CP」の要素も強くなってきていて、その結果『非経験者が記す』典型的な感想文になりそうである。


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カテゴリー:ブログを読んで
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コメント 4

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amasaki

トラバありがとうございました。m(__)m

ところで、話の流れには全然関係なくて恐縮なんですけど…、こちらのブログに装備してある「nice! 」って何でしょう? どこかをいじると読み手が何かを送ることができるしくみ?
by amasaki (2005-01-24 14:29)

正己

amsakiさん、コメントありがとうございました。
「nice!」はSo-net blog内で褒め合う機能のようです。「nice!」が多い記事はSo-net blogのトップページに紹介されるようです。So-net blog内部の評価で「nice!」が必ずしも「nice!」とは言えず、So-net の目的はよく分かりませんが…。(^_^;)
追加コメント:
公式の説明は次のURLにあるようです。
http://blog.so-net.ne.jp/_sitetour/6.jsp
by 正己 (2005-01-24 15:44)

amasaki

あら〜、極地限定ですか。
うちが最初にサイト立てたときはSo-netだったんだけど、今は会員じゃないし…残念。
指くわえて見てます。(~p~)
by amasaki (2005-01-24 23:13)

正己

はい。「nice!」は極地限定のようです。私としてはamasakiさんのサイトの「へぇ」ボタンのような仕組みの方が好きなのですが…。(^_^)
それから、amasakiさんもSo-netユーザーだったのですね。5年くらい前にあるML(私は非会員)でお見かけした時はすでにniftyでサイトを立ち上げてらしたようで…。当時は仕事中に職場のパソコンで頻繁に覗かせていただきました。最近は自宅もようやくブロードバンド環境になったのでブログを読ませていただいてます。興味深い情報、いつもありがとうございます。
もう一つ、So-net blogは「こんてんつコース」に入会すれば無料で利用できるようです。その価値があるかどうかは…。
by 正己 (2005-01-25 10:38)

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