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共謀罪を含む改悪組織犯罪処罰法は
【「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動(東京新聞 2017/6/16)】

荘子:虎飼いの名人

「『さるコチ通信』 ☆★☆ 【第81号】」を読んで
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200505270833410000118894000
次の部分(音声ブラウザで閲覧されることを想定して改行位置を変更しました)

打ち合わせが始まり、資料に目を通した部長は、開口一番「なんだ、これは?」と言ったそうです。
(中略)
その部長は、MさんはもちろんEさんの説明すら聞こうともせず、その資料について徹底的にダメ出しをした挙句、衆人の目前でMさんを面罵したというのです。
(中略)
実際、その日のMさんは怒りと恥ずかしさで、仕事が手につかず、Mさんの代わりに資料を作り直したEさん自身も、その部長から何度も何度も資料の内容について「ケチ、インネン」をつけられたそうです。それも根本的、重要な部分についてではなく「資料の余白がおかしい」とか「下線を引くと読みづらい」とか「ゴシック文字は使うな」とか、いずれも些末なことばかり。しかも一つ直せばまた次の箇所、という風に、いつまで経ってもキリが無かったというから、聞いている私もだんだん腹が立ってきてしまうほどでした。
「結局ああいう人は、自分が思う100%じゃないと満足しないんでしょうね」とEさんは諦め顔で話されていました。
(『さるコチ通信』 ☆★☆ 【第81号】)

 『自分が思う100%じゃないと満足しない』ということではなく、ただ罵倒したいだけかもしれない。そうすることで自分が相手よりも優位であることを確認して自分を慰めているのかもしれない。だから、どんなに修正しても非難できる所を見つけては非難し続けるだろう。非難することに疲れるまで非難し続けるだろう。非難できなくなったら、その部長は自分のことを部長であると思えないかもしれない。
 別の理由も考えられる。罵倒することが部下を育てる有効な方法だと勘違いしているかもしれない。それが勘違いであることに気づくまでは勘違いを続けるだろう。「自分はそうやって育ててもらったから」という理由で自分の方法が正しいことを主張する人もいるだろう。そのような人に言葉で説明しても無駄なことが多いだろう。実際に他の有効な方法を試してみて、有効であることを実感するまでは勘違いを続けるだろう。有効であることを実感するのも難しい。ダメな例が少しでもあれば「やっぱりダメだ」と自分のもとの手法に戻るだろう。そして勘違いが強化されるだろう。

 私のような第三者の立場だとその部長のような人の言動を見て楽しめるのだが、当事者は非常に辛いだろう。私が当事者(部下)だったら、その部長を飼い馴らせないものかと(表現は悪いがそんなイメージで)楽しむかもしれない。もちろん、心に余裕があればの話だが…。

 荘子の教え?の中に次のような譬えがあるらしい。参考になるかもしれない。

虎飼いの名人

虎を飼うのは危険な仕事だ。名人ともなると、けっして生きたえさを与えない。
えさに飛びかかろうとして虎が殺気だつからだ。
野生が出ると、とりおさえられなくなる。
だから名人は虎の性質にさからわずに飼いならす。
猫のように従順にしてしまう。

虎には虎の性質がある。
その性質にさからわなければ、虎も凶暴にならない。
怖くなんかないんじゃ
(以上はマンガの部分)

(以下は欄外のコメント)
虎の食欲に応じてえさを加減しながら、いつしか虎の激しい殺気を和らげてしまう。これはそのまま対人関係にあてはまるのではないか。従順にふるまいながら、みずからの「徳」で相手をつつみ、相手を同化させてしまう、漢民族が異民族に対して用いてきた伝統的手法である。
(「マンガ老荘の思想」野末陳平監修、講談社+α文庫、64ページ)

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