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共謀罪を含む改悪組織犯罪処罰法は
【「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動(東京新聞 2017/6/16)】

経済的全損という悲劇

『File76.「修理代は40万円なのに、保険では30万円しかもらえない!」』を読んで
(日経マネーDIGITAL自動車保険「保険はどう役立つか、自動車事故の実例集」2003.3.15掲載)
http://nk-money.topica.ne.jp/car_m/mjiko76.html
次の部分

 時価額を超える修理代は事故の相手方からは補償されない場合がほとんどだが、最近は時価を超えて一定額まで補償する対物賠償保険も販売されている。加害者になってしまったときの事を考え、こうした保険を選ぶのも一考だ。
http://nk-money.topica.ne.jp/car_m/mjiko76.html

 加害者にとって『時価を超えて一定額まで補償する対物賠償保険』にはどのようなメリットがあるのだろうか。この事例のように加害者は被害者の車の時価額を超える修理代を支払わない場合がほとんどで、判例でも支払わないことが認められているらしい。それならば時価額を超えて補償する保険に入る必要はないし、入ったら保険料が無駄ではないだろうか。
 と、ここまでは加害者の視点で書いた。しかし、本当に書きたいのは被害者の視点である。被害者になったときのことを考えたら、上記の引用部分は「教訓」にならない。
 この事例は次のような事故。

 車に乗っていたAさん。交差点を左折しようとしたところ、直前で横断歩道上の歩行者Cさんを発見し停止。Cさんが横断歩道を渡り終わるのを待っていた。
 ところが突然、「ドーン!」という音とともにAさんの車に衝撃が走った。後方の直進車Bが、わき見運転をしてノーブレーキでAさんの車に追突。A車は前方に押し出され、横断歩道を歩いていたCさんがAさんの車にはねられてしまったのだ。
 A車の後部は激しくつぶれてしまい、A車に乗っていた全員が首・腰に痛みを感じていた。横断歩道を歩いていたCさんは、足にけがをした。
http://nk-money.topica.ne.jp/car_m/mjiko76.html

 これはB車の運転手(Bさん)が100%悪いだろう。この事故でAさんの車の修理代を全てBさんが負担するのかと思ったら、次のような経過だったらしい。

 過失はBさんに100%あることが認められた。B車の保険会社がAさん、Cさんのすべての損害を負担することになった。ところがA車の修理代は40万円なのに、保険会社は「A車は時価額30万円なので、30万円しか払えない」という。納得の行かないAさんは自分が世話になっている代理店に確認をしたが、間違いないらしい。いわゆる「経済的全損(修理はできるが、修理費用が車価以上かかる場合)」だったのだ。
http://nk-money.topica.ne.jp/car_m/mjiko76.html

 Aさんが釈然としないのは納得できる。Aさんが30万円を受け取ることで対物賠償の示談は成立したらしいが、時価額が10万円で修理代が40万円だったら…。自分は全く悪くないのに、修理代の不足分を自分が支払わなければいけないのである。Aさんがその後にどうしたかは分からない。40万円で修理しただろうか。それとも30万円で買い替えたのだろうか。時価額が10万円だったらどうしただろうか。

 同じサイトに似た事例が載っている。

 『File4.「45万円? 69万円? 事故車両のお値段は一体いくら!?」(2000.5.19)』
 http://nk-money.topica.ne.jp/car_m/mjiko4.html

 こちらは約700万円(685万円)で購入して長い間(8年以上、16年?)大切に乗ってきた愛車のベンツである。修理代は200万円くらいだが時価額は45万円だったらしい。700万円で購入した愛車が45万円の価値しかなく、自分は全然悪くないのに修理するには加害者よりも多く150万円以上も支払わなければならない。これは悲しい。
 自分が加入している保険代理店に相談したら次のようなことを教えてくれたらしい。

登録してから8年以上経過している車の車両価格を算出する場合、「新車購入時の価格の10%」を基準にする方法がある
http://nk-money.topica.ne.jp/car_m/mjiko4.html

 結局、この被害者は加害者の損保会社に68万5千円を支払ってもらい、愛車と別れて(事故車を捨てて)新車を購入した(68万5千円は頭金にした)らしい。45万円しか支払ってもらえないよりは増しだが…。

 「経済的全損」という考え方を知り、私は「古い車は修理しながら大切に乗るのではなく、使い捨てした方が良いかもな」と思った。修理代の方が新品や新製品を買うよりも高くなる製品は他にもあるが、仕方ないのだろうか?


タグ:自動車保険
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現在進行形

4月6日に停車中4台の玉突き一番後ろのトラックがやはり脇見でつっこみ前三台に被害トラック、自分、営業車、加害者自分の車は時価額30万、相手保険会社の修理見積もりは32万前後、デイーラーでは50~60万、最低でも浮いたトランク(リヤフレーム)の部分は直さないと今後乗れないし、古い車を購入覚悟で学生生活のなか100万以上もの大金をかけ直して乗った車を突然全損扱いにされ、今後車がないとバイトがなくなり、収入がなくなることも、(車関係のバイト)今後やっぱりお金はでないんでしょうか。
by 現在進行形 (2006-04-19 11:16)

正己

現在進行形さん、コメントありがとうございます。
私もよく分からないのですが、まずは時価が妥当であるかどうかが重要なようです。中古車屋で調べてみて30万円では買えそうにないのなら「もっと高い」と主張できないかなぁ、と思っています。それから自分が入ってる保険によっては自分の保険会社の方からお金を出してくれることがあるようです。それから「登録してから8年以上経過している車の車両価格を算出する場合は新車購入時の価格の10%」を基準にする方法がある」ということですが、100万円で買ったのなら時価の方が高いですね。これは関係なさそう。あとは加害者との交渉しだいかもしれません。私の知人で自分の車が経済的全損になった人がいて、その人の場合は加害者の保険会社には時価よりも高い10%の基準で出してもらい、加害者家族と直接交渉して保険とは別に加害者家族にお金を出してもらったようです。さらに、自分の保険会社からも出してもらったようです。加害者の保険会社については分かりませんが、自分の保険会社の担当者と加害者家族が良い人だったらしく運が良かったのかもしれません。通勤に車が必要だったのでそれらのお金で大急ぎで中古車を買ったようです。とにかく諦めずに交渉することが重要なようです。
by 正己 (2006-04-20 07:33)

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