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共謀罪を含む改悪組織犯罪処罰法は
【「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動(東京新聞 2017/6/16)】

てんかん発作の前に

『発作を減らす介入プログラム』(自然と人間を行動分析学で科学する)を読んで
http://simamune.cocolog-nifty.com/nature_human_and_science/2006/02/post_03bf.html
次の部分

この論文では「発作」に至るまでの前発作的な行動に着目し、本格的な発作が起こるまでに連鎖を打ち切ることで頻度を減らすことができることが示されています。

“前発作的な行動”は対象者によって異なりますが、
(中略)
そして介入では、最初の兆候が見られたらすぐに「だめ!」と一言だけ短く大きな声で言い、両手で対象者の肩をつかんで一度だけ大きく揺さぶります。

この方法で5人の対象者のうち4人で発作の減少が見られ、3人で前発作的な行動の頻度も低下したと報告されています。
(自然と人間を行動分析学で科学する『発作を減らす介入プログラム』)

 これを読んで、NHK教育「福祉ネットワーク」で似た介入法を見たような…、と思った。「てんかん」の徴候を小学校のクラスメートが見抜いて発作を防ぐような話だった。そこで「福祉ネットワーク」のサイトで探してみた。あった。関連する回も含めると次の通り。

【てんかんと上手につきあう“知的障害をともなって”】(2003/10/8)
【てんかんと上手につきあう“おたよりに答えて”】(2003/10/29)
【てんかんと上手につきあう“突然おこる発作への不安”】(2003/10/1)

 2003/10/8の回の抄録には次のように書いてある。

聖憲君の発作は、暑いときや眠いときに起きやすいこと。だから、眠たそうにしているときは起こしてあげてほしいこと。
(「福祉ネットワーク」2003/10/8)
週に1回、聖憲君の友達が家に遊びに来ます。「より深く聖憲君との関係を築いてほしい」と願う母・優子さんが招いているのです。遊んでいる途中、疲れて眠たくなった聖憲君を、「寝ているときに発作が起こりやすい」と知っている子どもたちが、起こそうとしてくれます。
(「福祉ネットワーク」2003/10/8)
 聖くんは、眠くなったときに発作が起こりやすいんだ。だから、眠たそうにしていたら、トントンって起こしてあげてくださいね。
(「福祉ネットワーク」2003/10/8)

 発作の徴候があった時に肩をトントンと叩いてもらって発作を防ぐ方法である。この回の放送を見て「てんかん」の発作を外部からの働きかけで防ぐことができることを初めて知った。とても興味深かった。

 2003/10/29の回の抄録には次のように書いてある。

久保田先生:「適度な心身の緊張感は発作を起こしにくくする」と言われていますが、運動の最中も同じで、てんかん発作は起こりにくいということが知られています。実際、脳波の記録を研究したところ、水泳中はてんかん性の脳波が出にくくなっているという結果も出ています。

 ただし、運動をする場合には、その運動種目と発作との関係において、どのようなリスクがあるのかを評価し、そのリスクに対する工夫を検討する。

 そして、その工夫の実現に向けて周りの人に相談をするという、3段階のリスク管理が必要になります。
(「福祉ネットワーク」2003/10/8)

 『適度な心身の緊張感は発作を起こしにくくする』も初めて知って興味深かった。


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カテゴリー:ブログを読んで
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サラン

お久しぶりです。わたしもてんかんの発作が適度な心身の緊張で起こりにくくなるものであることを初めて知りました。ひょっとしたらこういう知識が広まることで少しずつてんかんの発作を持つ人も生きていきやすい世の中になっていくと良いですね。
by サラン (2006-02-19 06:30)

正己

サランさん、コメントありがとうございます。
もしかしたら家族の間では常識なのかもしれませんけどね。このような知識があることで本人の行動を無意味に制限しなくなるかもしれません。それから周囲の人にはてんかん発作が起こる徴候を教えてほしいなぁ、と思いました。
てんかんに限らず、統合失調症など他の病気にも発症前の徴候があるだろうから、周囲からの働きかけで発症を防げるなら、その徴候と防ぎ方を教えてほしいなぁ、と思いました。
by 正己 (2006-02-19 08:29)

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