共謀罪を含む改悪組織犯罪処罰法は
2005.09.18 11:14
刑務所のような病院
『不安解消へ公開 心神喪失者入院施設』(岩手日報、2005/9/17)を読んで
http://www.iwate-np.co.jp/news/y2005/m09/d17/NippoNews_3.html
次の部分
24時間体制で警備員が付き、カードキーや生体(血流)認証による施錠で入出を管理する。窓は強化ガラス。周囲は高さ3メートルのフェンスが二重に囲み、監視カメラや赤外線センサーも設置した。
(『不安解消へ公開 心神喪失者入院施設』岩手日報、2005/9/17)
刑務所のような病院ですね。ということで、前に書いた文章を引用する。
『警備は厳重、治療も配慮 医療観察法入院病棟を公開』(共同通信、2005/7/25)を読んで
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050725-00000190-kyodo-soci
次の部分
公開された病棟は住民の不安に配慮し、敷地を高さ3・6メートルと2メートルの二重フェンスで覆い、フェンス間に赤外線センサーを通したほか、入り口を二重扉にし、警備員を24時間常駐させた。公開された病院は『国立精神・神経センター武蔵病院(東京都小平市)』らしい。
(『警備は厳重、治療も配慮 医療観察法入院病棟を公開』)
「病院」である。にもかかわらず、刑務所のような施設である。病院関係者は『警備は厳重だが刑務所ではない』と説明したらしい。刑務所でなければ厳重な警備は必要ないだろう。厳重な警備が必要なのはなぜか。病院関係者は必要だと思っているのか。必要ないと思っているのなら、厳重な警備は必要ない。『住民の不安に配慮し』とあるが、なぜ住民は不安なのだろうか。病院関係者は住民と同じ思いなのだろうか。同じ思いでなければ、「住民の皆様が不安に思っているようなことはございません」と説明すれば良い。「厳重な警備があるから」ということではなく、「厳重な警備がなくても大丈夫」と説明すれば良い。そうしないのはなぜか。厳重な警備が必要だと思っているのだろう。住民の不安がなくても厳重な警備が必要だと思っているのだろう。その思いは心神喪失者等医療観察法の異常さ、様々な問題点に繋がっている。
(『心神喪失者等医療観察法はダメ9』)
岩手日報の記事の最後には次のように書いてある。
一方、近くに住む60代男性は「決して歓迎はしていない。建物自体は大丈夫かもしれないが、問題は外出時。万一の際の対応策がよく分からない。病院や警察がしっかり連携して対応し、状況もきちんと説明してほしい」と厳しく注文する。
【写真=職員詰め所に設置した監視モニター。病棟の様子に変化がないか、24時間態勢で見守る】
(岩手日報、2005/9/17)
病人が外出することの何が不安なのだろうか。作られたのは病院である。刑務所ではない。
ところで、同じ「病院」(国立病院機構花巻病院)に関する記事が他にもある。
- ・東北初 強制入院病棟が完成 国立花巻病院(河北新報、2005/9/17)
- http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050917-00000010-khk-toh
こちらにも次のように書いてある。
病棟には警備員や看護師ら最低6人が常駐する態勢を敷く。生体認証によるドア開閉システムを導入したほか、病棟周辺に二重のフェンス(高さ3メートル)や監視カメラなどを設置。入院直後の患者が生活する急性期の病室(6室)にもそれぞれ、監視カメラを設けた。
(『東北初 強制入院病棟が完成 国立花巻病院』河北新報、2005/9/17)
ただ、こちらには、最後に次のように書いてある。
心神喪失者医療観察法は今年7月15日施行された。裁判所が入通院を決定し、入院後は病院管理者が申し立てる入院継続の確認や退院許可を裁判所で審査する。専用病棟は全国に24カ所整備する計画だが、弁護士や医療関係者の間には「精神障害者の予防拘禁につながる」などとして法律自体への反対が根強く、整備は進んでいない。
(河北新報) - 9月17日7時5分更新
ちゃんと心神喪失者等医療観察法の問題点にも触れている。記者の思いとして、記事の最後の『整備は進んでいない。』の後に「さっさと整備を進めるべき」と続くのか「そのような問題のある法律なのだ」と続くのかは分からないが…。
「無罪」の人を強制的に監禁する法律はダメ! |
タグ:医療観察法
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