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共謀罪を含む改悪組織犯罪処罰法は
【「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動(東京新聞 2017/6/16)】

A4やB5の紙の長辺を3等分する方法の確認

 NHKEテレの「すイエんサー」という番組で4月に「定規もな~んにも使わずに、手紙をピッタリ3等分にしたい」というタイトルで、A4やB5など日本で使われる一般的な規格の紙の長辺を三つ折りにするテクニックが紹介されていた(参照)。定型郵便の封筒に手紙を入れる時に困っていたので助かった。紹介された方法は公式のサイトにはないが、ブログに記録してくれている人がいる。例えば、『すイエんサーの「定規を使わずに手紙をピッタリ3等分に折る方法」 - お気に入り』。四つ折りにした紙の一つを無視して3等分のための定規を作る方法は何等分にする場合にも応用できて頻繁に使いそうである。理屈は簡単で、三角形の底辺に平行に高さを3等分する線を引けば、その線は斜辺も3等分するので、三つ折りしたい紙の長辺を斜辺にすれば3等分する場所が分かる仕組みである。私は番組を見た後、一番最後に紹介された長辺を3重に丸めて端と端を合わせて印を付ける方法を利用していた。しかし、本当は芳賀の定理を使う方法を利用したかった。利用しなかったのは覚えられなかったからである。説明されても、何故3等分されるか分からなかった。考えずに横着していたからだが、先日、A4の紙が入った封筒が届き、捨てる前に、ふと3等分したくなった。インターネットで調べたら芳賀の定理を使う方法が載っていて、試したら、確かに3等分される。今度は横着せずに、何故3等分されるのか考えてみた。

 すイエんサーで紹介されていたのは次の図のような方法である。

芳賀の定理を使う3等分方法
図1

 長方形ABCDの頂点Dを対辺BCの中点Qに合わせるように折り曲げて、反対の辺ADの中点Pが移動した場所Rの所で折り曲げれば、あるいは底辺DCがRの所に来るように折り曲げれば、綺麗に長辺AD、BCを3等分できる。上の図でRHが長辺AD、BCの1/3になる。
 この方法で3等分できる理由を一所懸命考えた結果、芳賀の定理との関連は分からないが、次のようなことだろうと理解した。

芳賀の定理を使う3等分方法の説明
図2

 計算した結果は後で書くが、頂点Dを対辺BCの中点Qに合わせた場合の折れ線EFのE(長辺AD側)はAPの中点、すなわち、AEは長辺ADの1/4になるらしい。するとEPはEDの1/3になる。3等分するための定規が作られ、DとQを合わせたことで、EDを移したEQにより、短辺ABを3等分する場所が分かるようになる。また、この定規はEQを対角線とする長方形の短辺EPを3等分する場所も分かる。上の図のGRはPQの1/3であり、EGはEPの1/3である。EPが紙の長辺ADの1/4だから、EGは1/12となる。これに、長辺ADの1/4であるAEを足して、AGは1/3になる。
 この方法は、1/3と1/4の差1/12を作るために編み出された方法だろうか。一言で言えば、4等分から3等分を作る方法である。重要なのはEの位置である。頂点Dを対辺BCの中点Qに合わせるように折り曲げたら、折れ線と長辺ADの接点Eが偶然ADの1/4の位置になったかのようである。これは「長辺で半分に折り曲げた後の短辺と長辺の比が折り曲げる前の短辺と長辺の比に等しい」という紙の寸法の規格(参照)により生じたものらしい。だから、どんな寸法の紙でも可能なわけではないので注意が必要である。

 次の図は計算結果をまとめたものである。

芳賀の定理を使う3等分方法の考察結果(クリックで拡大)
図3

 DSの長さは計算できるので、直角三角形DSEが直角三角形DPQと相似であることを利用して直角三角形DSEの斜辺DEの長さを求めた。DEが3/4となり、AEが1/4であることを確認できた。次にERがEPを移したものであるため長さが分かるので、直角三角形EGRが直角三角形EPQと相似であることを利用してEGの長さを求め、1/12であることを確認した。これで上記のように、AG、すなわちADの中点Pが移ったRの位置の短辺ABからの距離RHが1/3であることを確認した。

 実は、上のように解く前に、別の方法でも解いていた。次の図のような解き方である。

芳賀の定理を使う3等分方法の考察結果(別解)(クリックで拡大)
図4

 まずはEの位置の確認である。これは上記と同じように直角三角形DSEが直角三角形DPQと相似であることを利用した。次に直角三角形GRPが直角三角形PQDと相似であることを利用してPGの長さを求めた。直角三角形GRPの斜辺PRを求めるために二等辺三角形EPRが二等辺三角形EDQと相似で辺が1/3であることを利用した。PGが1/6と分かったので、1/2であるDPと足してDGは2/3、すなわちADの中点Pが移ったRの位置の短辺DCからの距離が2/3で、短辺ABからの距離RHが1/3であることを確認した。

 上記のように、すイエんサーで紹介されていた方法でA4の紙の長辺をぴったり3等分できることを確認した後に、もっと簡単に折り目の目安となるRの位置を見つける方法はないものかと、紙をいろいろと折っているうちに、別の方法を見つけた。すイエんサーの補足で紹介されたような気もするが、次の図のような方法である。

A4の紙の長辺を3等分する目安となる点を見つける別の方法。
図5

 長方形ABCDの頂点Dと対辺BCの中点Qを結ぶ線で折り曲げた時に、頂点Cの移動した点Rが、長辺を3等分するための目印となることが分かった。この方法はすイエんサーで紹介されていた方法と比べて、DQの所に折り目が付きやすく、折り目が付かないように慎重に曲げるとRの位置が少しずれる欠点があるが、覚えやすく簡単なので、今後は利用するかもしれない。
 この方法で正しいことは、次の図のように確認した。

A4の紙の長辺を3等分する目安となる点を見つける別の方法の考察結果(クリックで拡大)
図6

 直角三角形CDQと直角三角形SCQと直角三角形FCRが相似であることを利用して、Rの短辺DCからの距離CFを求めて、Rの短辺ABからの距離BFが1/3であることを確認した。

 以上が、NHKEテレの「すイエんサー」という番組で紹介された「手紙を超ピッタリ三つ折りにする方法」について、正しいかどうか計算して確認した結果である。もっと簡単に証明できないか探している間に、丸一日が過ぎてしまった。私の能力の劣化を感じたが、楽しませてもらった。図を作成している最中に、どの三角形を使ったら良いか試行錯誤して何度も修正したので、修正し忘れて誤りがあるかもしれない。見つけた方は教えていただきたい。ところで、芳賀の定理との関連については、疲れたので考察しないことにする。

追記(2011/10/16):
 「芳賀の定理」へのリンクを忘れていたので追記。


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共通テーマ:学問

読者の反応

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sonet-asin-area

コメント 2

a4封筒の書き方

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by a4封筒の書き方 (2012-03-18 16:24)

正己

a4封筒の書き方さん、コメントをありがとうございました。
by 正己 (2012-03-18 16:55)

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